【レポート】神戸三宮サンポチカで公道走行
2023 01 30
mobility : type_S712
カテゴリ : Project
1月27日(金)~1月29日(日)、神戸三宮中央通り地下通路「サンポチカ」で、公道走行に向けた実証実験を行いました。
三宮駅周辺エリアで歩行者中心のまちづくり(ウォーカブルシティ)を進める神戸市と協力して実施したもので、まちの回遊性向上、賑わいの創出に向けた取り組みの一つです。
初の公道走行テスト
改正道路交通法の施行を見据えて、各地で自動運技術の導入が本格化するなか、当社初の公道走行テストとなりました。
公道における走行安全性と歩行者との共存性を検証し、課題を抽出することを目的にサンポチカを約150m走行しました。
公道走行モデル「iino type-S712」
モビリティは「iino type-S712」です。改正道路交通法で規定される車両区分「遠隔操作型小型車」で、同法施行後(2023年4月1日施行予定)は歩道などの公道を走行できる見込みです。
最大3人乗車できるのが特長で、駅のデッキやまちなかで家族や友人と乗車いただけます。
立ち乗りタイプなので、周囲の人と目線の高さがほぼ変わらず、コミュニケーションも取りやすくなります。
デッキ上の人流を再現した走行テストも
「iino type-S712」は、将来三宮駅周辺デッキを走行予定です。
27日にはデッキ上で想定される人流、1時間で約6000人が行き交う状況を再現して時速約3.5kmで30mの走行テストを実施しました。
ベビーカーや車椅子も活用し、実際のデッキに近い環境を作り出しました。
前後につけたセンサーで障害物を検知し、減速・停止しながら進んで行きます。
人が近くを通行するとモビリティが減速するので、人混みの中でも歩行者に不安を与えることなく走行できます。
来年度の公道走行に向けて
3日間で約280人の方にご乗車いただき、事故などトラブルなく終えることができました。
デッキの人流を再現した走行テストでは、通行人が密集した箇所で地図情報を読み取れず、モビリティが停止するなど、課題も見えました。
一方、同じ人流でもモビリティの速度を時速約2kmにすることでスムーズに走行することができ、一定の手応えも得られました。
今回、当社として初めて人の行き交う状況を再現して公道走行にチャレンジできたことは大きな一歩でした。来年度の公道走行を見据え、さらなる技術開発を進めていきます。